パーキンソン病の重症度は初診の鍼の本数で分かる
パーキンソン病患者さんの初診時に、診何本鍼を刺せば良いか診断します。
治療に使うツボの数はフェーズごとにおよそ6か所になります。
そこに診断しどのくらい鍼を刺せばよいのか、本数を決めていきます。
多い場合は1か所のツボに3本差すこともあります。2回目になるとこれが1本以上減る場合が多いです。
この3本が実は病気治療に重要なことが最近分かりました。
鍼治療はどのツボも1本差すのですが、理論的には正しく治療してもなかなか症状が改善しないことがありました。
それがつぼあたり必要な鍼の本数を変えるようになると、治療効果が段違いに早くから出るようになりました。
最初のパーキンソン病患者の治療は、手探りでもあったため回数も時間もかかりました。
これを行うようになると、治療効果が初診時から出るようになりました。
イメージすると城壁で守られていたパーキンソン病が、壁が崩されてしまったので治療されて治り始めようなものでしょうか。
思うに古来から達人とか名人と呼ばれる方たち、たとえば私の先生は末期のがんを治療して有名な方でしたが、その治療は1本1本気を鍼に込めて刺すから治せるという手法でした。
おそらく気のパワーの強弱で鍼の効果を調節できたのではないでしょうか。
そのような力がない私は診断をし鍼を増減して、治療強度に変えることにしたのです。
さらに鍼のさす方向を変えることで、鍼灸師の行う補瀉もできることになり、より効果が高まることにもなると思われます。