パーキンソン病 原因と治療法

手のひら先生のリウマチ相談室を運営する筆者が、高麗手指鍼のパーキンソン病治療についてお話いたします。

パーキンソン病治療と鍼の本数

パーキンソン病の治療は、妹の治療から始めた疾患です。

本格的に取り掛る前の準備に3年ほど費やし、その後2,3年でどうにか症状が治まりました。

でも完全に治した満足感がありませんでした。

それは鍼治療として完成した理論づけが出来たわけではなかったからです。

脳出血後遺症も癒えてきた2018年に、ソウルで行われた韓日学術大会に参加するため論文を書き始めました。

初めは順調にまとめて行けたのですが、最後の結論がなかなかまとまりません。

耳鍼のノジェ博士の耳鍼に倣い、位相(フェーズ)を取り入れましたが、そもそもフェーズとは何かが分かりません。

ノジェ博士が書かれた本数冊と、お弟子さんの本数冊を読みましたがその意味するところは説明されていません。

最も肝心で重要なところですが、ノジェ博士は1行たりとも触れていませんでした。

1か月考え続けていた時、数か月前購入した東京芸術大学三木茂夫著「生命形態学序説」に目が留まりました。

もう何回か読んでいたのですが、その時に初めてヒラメキが起きました。

このフェーズⅠ~Ⅲまでに現れたツボは、進化を表すフェーズ毎のツボではないか?

ではそのツボを精査すればどの段階のフェーズかが分かるのではないか?

人間の進化を単純化すれば、4億年前は魚であり次は鳥になり600万年前に人間となりました。

その区別をするには内臓の比較をすれば、区別は可能だろうと推論しました。

魚の内臓は人間が備えている内臓とほとんど変わりはありません。

しかし魚と鳥の臓器には決定的に変わっているものがあります。

それが肺です。

それまで鰓で呼吸をしていたものが、陸に上がって肺になったのです。

免疫システムも胸腺と言う臓器が出来て、人間にもある自然免疫システムが備わったのです。

では鳥と人間の決定的な違いはと言うと子宮です。

たまごで生まれる鳥と違い、人間は胎児として10か月子宮で育ちます。

これらを目印としてフェーズの意味を読み解いたのです。

さらに脳と言う臓器は東西医学とも、解明できて来たのは100年にもなりません。

パーキンソン病は脳の疾患なので、手のひらには脳のツボが1つもありませんでした。

そこで脳神経のツボを見つけ出さねばなりませんでした。

フェーズの意味は解明していましたので、フェーズⅠ~Ⅲまでのつぼは早く見つけられました。

最初はフェーズⅠのみでしたが、フェーズⅢまでのつぼまで鍼を打つようになって症状ははるかに改善しました。

それから5年以上後に私が脳梗塞になったあとに、また一つ考え出したことがあります。

それがツボに打つ鍼の本数のことでした。

現在は本数を簡単に決められる器具を開発したので、短時間に診断し治療ができるようになっています。

初回の鍼の本数が決まるのですが、それが通常に比べると多いのです。

多いかなと思えるほどなのですが、この多めとなる本数を打つと症状が劇的に改善するのです。

今までなかなか治療効果が出なかったのはなぜかと思えるほどです。

治療回数を重ねても中々改善できなかった理由が分かった思いです。

高い壁をなかなか乗り越えられなかったものが、思いっ切ってぶつかってみたら壁が一気に崩れたと言うような思いでした。

パーキンソン病などの難病は回数を重ねないと症状が変わらなかったのが、1回目から震えが止まり足の運びがスムーズになりました。

新たねて今までの治療法は何だったのかと思います。

1か所のツボに何本鍼を刺せば良いのかという問題は、達人とよぼれる治療家には問題にならなかったはずです。

なぜなら彼らは気のパワーでそれを解決していたはずだからです。

まだまだ鍼治療には解決すべき問題は残っているはずです。

この方法を関節リウマチ治療にも使いました。

すると初回から免疫度が正常になり驚きました。

パーキンソン病患者さんの動作が最初の治療後から改善したのは、この方法が間違った方法ではないことの証明です。

未だ治療法が確立したわけではありませんが、パーキンソン病は近いうちに難病とは言われなくなるでしょう。そう願います。